虫歯の治療をすれば、歯茎の膿も止まる
歯茎が腫れて膿が溜まる原因は、虫歯による根尖病変です。歯茎に問題があるわけではありません。そのため、治療が必要なのは、歯茎ではなく歯になります。
「なぜ、歯を治療すると、歯茎の症状が止まるの?」と不思議に感じる人もいるかもしれません。それは、「どうして、炎症がいつまで経っても治らないのか」を考えると理解できます。普通、炎症による腫れは、時間経過で解消します。免疫が働き、細菌を倒すからです。しかし、根尖病変による腫れは、待てど暮らせど治癒しません。
感染根管治療で、歯の内部を無菌化!
内部が汚染された歯の治療に際しては、「歯の内部を無菌化する治療」をおこないます。ファイル(針の先端がヤスリのようになった治療器具)を差しこみ、根管内を清掃するのです。
ファイルによる処置には、2つの目的があります。1つは、虫歯菌に感染した「汚染象牙質」を取り除くことです。歯の内部を無菌化するには、虫歯菌の棲み処になった箇所を除去しなければなりません。もう1つは、根管を統合・拡大することです。歯内には、細く曲がりくねった根管がたくさん通っています。そのままでは処置ができないので、根管を削って「太くて真っ直ぐな1本の管」にまとめるのです。